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キューバのチョコレートの話

最近、ビーントゥバームーブメント(bean to bar movement)やカカオの抗酸化作用による健康効果などで、世界的にチョコレートが注目されていますが、実はキューバも知る人ぞ知るカカオの産地なのです。

キューバのカカオ

キューバのカカオ

特にキューバの東部のグアンタナモ州バラコアと言うところが有名なカカオの産地で、キューバのカカオの75%を生産しています。

キューバのバラコア

キューバのバラコア

昔からキューバ人にとってチョコレートと言えば日常的な飲み物で、(食べものというより飲み物です)子どもの頃から家庭でホットチョコレートを飲んでいましたし、ホットチョコレートドリンク用のカカオパウダーが配給で配られていたくらいです。

残念ながらいまのキューバは慢性的な物不足なので、以前のようにホットチョコレートを家庭で日常的に飲むことは出来なくなっているようです。

キューバでのカカオの栽培は紀元前にマヤ文明時代のメキシコから伝わったといわれています。その後15世紀にスペイン人の入植者たちが島でのカカオの栽培を知り支配しました。彼らは宗教的な儀式や結婚式や葬式でチョコレートを飲みました。フランスのルイ14世の妻のスペイン王女マリアテレサなど王室や貴族のお気に入りになり、ヨーロッパの国々に広がりました。18世紀にはハイチからきたフランス人によりキューバ東部のカカオのプランテーションが発展していきました。

バラコアにはカカオの家(Casa del Cacao)というカフェ併設の博物館がありますし、カカオ農園の見学ができます。首都ハバナにはチョコレート博物館(Museo de Chocolate)があります(みなさんが想像する博物館よりかなり質素なものですが)ので、キューバのチョコレート文化や歴史に興味がある方は旅行の時にぜひ訪れてみてください。

バラコアのチョコレート

バラコアの”カカオの家”のカフェのホットチョコレート

ハバナのチョコレート博物館

ハバナのチョコレート博物館

このようにキューバのチョコレートの歴史は古く、カカオの産地でもあるキューバにはチョコレートを使ったスイーツがたくさんあります。

そこで当店のチョコレートスイーツをちょっとだけご紹介します。

ホットチョコレートとチュロスのセット(Chocolate caliente con Churros)

ホットチョコレートとチュロス

ホットチョコレートとチュロス

当店の隠れメニューになっています。

濃厚なホットチョコレートに手作りチュロスをディップして食べるのはスペインだけでなくキューバでも皆んな大好きなおやつです。

チョコレートのフラン(Flan de Chocolate)

チョコレートのフラン

チョコレートのフラン

当店の定番デザートのフラン(キューバ風カスタードプリン)のアレンジで、バレンタインの季節の2月頃にお出ししています。

ケイデボンボン(Cake de Bombon)

ケイデボンボン

ケイデボンボン

チョコレートケーキの間にジャムやクリームを挟みチョコレートガナッシュでコーティングしたダブルチョコレートケーキです。キューバでは母の日に贈ります。当店ではチョコレートと言えばやはり日本のバレンタイン、ということで、バレンタインの季節に作っています。

そろそろ春になり当店でのチョコレートスイーツの季節は終わろうとしていますが、今年はキューバ人の大好きなチョコレートアイスクリームを作ろうと思っています。(キューバ人は500mlカップ入りアイスクリームを一人でペロリと食べたりします)